あなたのホテルは洋室中心のホテル?それとも旅館?
他にも、ゲストハウスやユースホステル、Airbnbなどさまざまな宿泊施設タイプがありますね。
実は、宿泊施設タイプによって、インバウンドの傾向があるんです。
さらに、国別インバウンドによっても傾向はさまざま。
あなたの宿泊施設タイプ、そしてメインターゲットとしている国の特徴をデータで捉え、効率的なマーケティングを実行しましょう。
この記事では、コロナ禍におけるインバウンド対策の重要性をはじめとして、宿泊施設タイプの傾向・国別に見るべき理由・マーケティングに活かす具体例を解説しています。
今からインバウンドに備えるべき理由3つ
観光業に大打撃が出ている中でインバウンドにまで目を向ける必要があるのか?と疑問に思っている方も多いかもしれません。
そこでまず、世界的に見受けられるインバウンド回復の兆しを紹介します。 状況を正しく捉えてインバウンド回復への準備をすべき理由がわかるでしょう。
ー理由①増加傾向の訪日外国人
第一に、コロナ禍においても訪日外国人数は増加傾向にあることに注目しましょう。
上のグラフは、最初の緊急事態宣言が発令された2020年4月以降の訪日外国人数の推移を表しています。8月以降、前月の約2倍のペースで増加していることがわかりますね。 この客観的なデータから、インバウンド回復の兆しがあると言えるのではないでしょうか。
ー理由②海外旅行への熱意は依然として高い
次に、世界の人々の海外旅行に対する熱意が挙げられます。
例えば…
✔次の海外旅行を予約済みあるいは計画中の人は、イギリスで8割、香港とオーストラリアで7割以上
✔台湾と香港では、2021年中に訪日を希望している人が5割以上
✔香港エクスプレスは、海外旅行で新型コロナウイルスに感染した場合の医療費保障といったコロナ旅行保険サービスをの導入を発表
海外渡航が制限されている中でも、人々の海外旅行への熱意は高まっていることがわかりますね。
依然として高い熱意は、海外旅行の潜在的な需要といえます。
国境解禁に伴い、一気にインバウンドが増えることも十分に考えられるでしょう。
宿泊施設タイプによって傾向が異なる
今回Wasimilでは、宿泊施設タイプに着目してインバウンドの傾向をまとめました。
あなたのホテルは、どの宿泊施設タイプにあてはまりますか?また、競合他社はどの宿泊施設タイプが多いですか?
宿泊施設タイプごとの傾向を分析し、マーケティングに活かしましょう。
ー人気の宿泊施設タイプは?
インバウンドが利用する宿泊施設タイプは、ホテル(洋室中心)が8割以上を占め、2位以下を大きく引き離す結果となりました。
2位の旅館(和室中心)は20%、3位は有料での住宅宿泊(Airbnbなど)で12%、それ以下はユースホステル、親戚・知人宅・カプセルホテルなどが数%です。
ー宿泊施設タイプごとの特徴
次に宿泊施設タイプごとの特徴を見ていきましょう。
上記グラフは、購入者単価(1人あたりの1日消費金額)および平均泊数を示しています。 購入者単価はホテルと旅館で最も高く、平均泊数は親戚・知人宅で最も高い結果となりました。
2つのグラフを俯瞰的にみると、おおむね次のような特徴がわかります。
✔購入者単価が高い宿泊施設タイプは、平均泊数が少ない
✔平均泊数が多い宿泊施設タイプは、購入者単価が低い
したがって、トータルの消費金額はあまり差がないことも十分に考えられます。
ただし、カプセルホテルだけは購入者単価も平均泊数も比較的高水準なのは興味深いですね。
全体だけでなく国別の傾向も押さえよう
中国人にはどの宿泊施設タイプが人気なのか? アメリカ人の何割が旅館に泊まるのか? このように国別に傾向を知るのは効率的なマーケティングに必須です。 ここでは、国別傾向を押さえるべき理由を紹介します。
ー日本のインバウンド、上位国はアジア諸国
ビフォーコロナの2019年、インバウンド上位国は中国・韓国・台湾といった近隣のアジア諸国。
アジアに位置する日本には、やはりアジアから来る人が多いのです。
一般的に、日本のホテルはアジアに重点を置いたマーケティングが効率的といえるでしょう。 地理的に近いことから、アフターコロナでもこれらの国々は早期にインバウンド回復してくる可能性が高いです。
ー都道府県によってもインバウンド上位国は異なる
日本の中でも、ホテルがどの地域にあるのかよってインバウンド上位国は異なります。
例えば、福岡や大分といった北部九州ではインバウンド1位は韓国。
また、アメリカ人が宿泊する県1位は広島県。
このように、都道府県や地域によってインバウンド上位国の特徴はさまざまです。
あなたのホテルに合わせたマーケティングを実施するには、メインターゲットとする国の特徴を知るべきでしょう。
ー国境解禁は少しずつ
2020年12月から再び日本への入国規制が強化されましたが、2020年夏から11月頃までは入国規制緩和が徐々に行われていました。
その入国規制緩和では、もちろんすべての国の一斉緩和ではなく、比較的リスクが低いとされる国から徐々に緩和されていったのです。
今後、再び入国規制緩和がとられる際にも、1ヶ国ごとに安全性とリスクが検討され、少しずつ緩和されていくでしょう。
したがって、ホテルとしても緩和された国からマーケティングしていく必要があります。
国別データをホテルマーケティングに活かそう
国別のデータの一部を紹介します。
他の国やより詳細なデータは、WASIMILのダッシュボードへ。
ー例①中国人は洋室好きで単価が高い!?
上記の表より、中国人旅行者の87%がホテル(洋室中心)に宿泊していることがわかります。
そして、ホテル(洋室中心)に泊まる中国人旅行者の平均購入者単価は31,626円となり、世界平均よりも高い傾向です。
これらのことから、中国人に対しては30,000円程度の価格帯の洋室を積極的に売り出すと、コンバージョン率があがることが期待できます。
ー例②インドは親戚・知人宅派が主流?
インド人旅行者が泊まる宿泊施設タイプ1位はホテル(洋室中心)ですが、注目すべきは2位の親族・知人宅です。
親族・知人宅が2位にランクインしているのはかなり珍しい特徴です。 このことから、インド人はアットホームな環境や低価格を求めていることが予想できます。
インド人旅行者が宿泊施設に対して重視しているポイントが垣間見えますね。
さぁダッシュボードで詳しくチェック!
この記事で、インバウンド全体の宿泊施設タイプの傾向がわかったことと思います。
効率的にホテルマーケティングに活かすには、国別データが必須です。
WASIMILのダッシュボードで、詳しくチェックしましょう。