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宿泊施設タイプ別、訪日外国人の滞在トレンド

Written by:
December 20, 2023

皆さん、訪日外国人旅行者の方が泊まるのは、ホテルでしょうか?旅館でしょうか?それともAirbnbを通じた民泊・バケーションレンタルでしょうか?

そもそも国によって嗜好性も変わりそうです。アジア圏からの旅行者は旅館文化が好きそうだけど、欧米だと・・・?

そんな疑問を持たれたことはありませんでしょうか?

観光庁(JTA)では、訪日外国人旅行者の消費動向を把握し、外国人旅行者の誘致施策を評価するベースライン情報を得るための全国調査を実施しています。

この記事では、2019年のJTAの調査データを用いて、日本の宿泊施設タイプとそこに滞在する訪日外国人旅行者に関してデータを使って分析を行いました。

訪日外国人旅行者需要が回復へ向かい、旅行需要が上がる前から、先に皆様へインサイトを提供することで、今後の経営戦略に活かしていただけることを目的としています。

分析にいたっては、シンプルなクロス集計法を用いて、訪日外国人旅行者である回答者の特徴を把握しています。

宿泊施設タイプ別の訪日外国人宿泊トレンド

*分布(洋室タイプ82%、和室タイプ20%のホテル)”

上のグラフでは、宿泊施設のタイプ別に、訪日外国人宿泊者の宿泊傾向を、「①宿泊施設タイプ別の分布」、「②一日平均支出額」、「③滞在日数」で比較してみました。

宿泊施設タイプ別の分布に示すように、訪日外国人宿泊者の82%、つまり5人中4人はホテル(洋式)に滞在しています。ホテルに滞在する訪日外国人は、平均滞在日数は6日となっています。

一方、日本式旅館には、訪日外国人旅行者全体の20%が宿泊しており、平均滞在日数は7泊で、全体の2位にランクされています。ホテルと比較して旅館の滞在割合が低いことの一因としては、ホテルと比較して日本の旅館のサービス提供数が少ない可能性も考えられます。

他の宿泊施設タイプとしては、訪日外国人旅行者の12%が有料の民泊・バケーションレンタル(Airbnbなど)、7%がユースホステル、5%が家族や友人の家、3%がその他の宿泊施設へ宿泊していることが挙げられます。カプセルホテルへの宿泊についていえば、2019年の訪日外国人旅行者の2%の宿泊率なっています。

*本質問へは複数回答を可能にしてあり、分布合計が、100%にはならない点についてご注意ください。

それでは、具体的にどういうことがデータから読み取れるか一緒にみていきましょう。

平均滞在日数(10泊以上の民泊・ホステル、6~7泊のホテル・旅館)

訪日外国人旅行者の大半は、ホテルや旅館に泊まっています。一方で平均滞在日数で比較するとホテル・旅館に滞在する旅行者は、平均6~7日となっており、民泊・バケーションレンタル、ユースホステル、カプセルホテルに滞在する旅行者の平均滞在日数(9~10泊)より短くなっています。

平均14日と最も長いく滞在する外国人旅行者は、友人の家に滞在する顧客セグメントだということもわかります。

平均支出(ホテルや旅館滞在者の支出が多く、友人宅宿泊者の支出が少ない)

現在の訪日外国人旅行者をみると、日本への滞在期間が長い旅行者ほど平均支出が低い傾向が読み取れます。

「訪日外国人旅行者の滞在日数と支出についての比較」をあらわしたダッシュボードも合わせてご参照ください。

ホテルや旅館に滞在した外国人旅行者の一日の平均支出額が最も高かくなっています(18,697 円/日)。逆に、支出額が最も低いのは、家族や友人の家に滞在した外国人旅行者です(9,538 円/日)。民泊・バケーションレンタルやカプセルホテルに滞在した旅行者の平均支出額は16,800円/日でした。

国別での利用される宿泊施設タイプトップ3(ホテル・旅館・民泊・ファミリー)

全国籍において、日本において滞在する宿泊施設タイプの1位はホテル(洋式)で、76~90%を占めます。

2位の宿泊施設タイプは、アメリカ、マレーシア、カナダ、インドネシア、フィリピンからの訪問者が民泊・バケーションレンタル(Airbnbなど)と回答しており、他の国からの旅行者は日本式旅館がとなっています。面白い点としては、インドからの外国人旅行者のトップ2の宿泊先としては、家族や友人の家が上がっていたりします。

3位の宿泊施設タイプとしては、民泊・バケーションレンタル、ユースホステルやゲストハウスが多い結果となっています。

国別の平均滞在日数

下の表は、訪日外国人旅行者のうち、滞在日数が長い国(青)、滞在日数が短い国(赤)、平均以内の国(茶色)をハイライトしたものです。

中国、香港、タイ、韓国、台湾、マレーシア、フィリピンといったアジア諸国では、ホテルに滞在している期間が短い(8泊未満)というパターンが見られるます。

一方、フランス、オーストラリア、ドイツなどの欧米諸国では、1回あたりの旅行における滞在日数の長さが目立ちます。


国別の一日平均支出

下の表では、支出が多い国(青)、平均より支出が少ない国(赤)、平均以内の国(茶色)を国別に分析しました。

中国、香港、韓国、アメリカ、シンガポールなどの旅行者数の多い国では、ホテルに宿泊した観光客の支出が高いことがわかります。一方、ほとんどの国では、家族や友人の家に泊まった観光客の支出が少ないことも見て取れます。

より詳細な比較や、国別の情報をお知りになりたい方は、こちらのダッシュボードを触ってみてください。

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