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ホテルマーケティングにおけるレスポンシブウェブデザインの重要性と役割

Written by:
Hinako
September 12, 2023

自社サイトにCRMを取り入れ、見込み客に直接マーケティングを成功させる中小規模のホテルが増えてきています。
直接予約を増やすために、ウェブサイトの制作を検討している、もしくは、すでに持っているというホテルも少なくないでしょう。
その際に、非常に重要なのが、レスポンシブウェブデザインを採用することです。
この記事では、中小規模のホテル・旅館がウェブサイトにレスポンシブ対応にすべき理由や、その役割について解説してきます。

レスポンシブデザインが適用されたwebサイト
webサイトはレスポンシブ対応が必須です

レスポンシブウェブデザインとは?

ホテルのウェブサイトがあれば、直接予約でOTA手数料を節約したり、CRMマーケティングを取り入れることも可能になります。
ただし、そのウェブサイトはレスポンシブデザインでなければなりません。
レスポンシブデザインとは、デバイスの画面サイズに応じて、ウェブサイトが、より見やすい表示に自動的に切り替わるデザインのことです。
とくに最近では、ほとんどの人が、インターネット閲覧にスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使用しています。
そのため、パソコンだけでなく、モバイル端末で表示されたときにも、デザインや機能性が損なわれないデザインになっていることは必要不可欠です。
数年前までは、デスクトップ表示用とモバイル表示用の2種類のウェブサイトを制作しなければなりませんでした。
しかし今は、1つのウェブサイトであらゆるサイズのデバイスに対応できる、レスポンシブデザインが主流になっています。

レスポンシブウェブデザインのGoogle評価への影響

ホテルのデジタルマーケティングにとって、オンラインプレゼンスは重要な要素です。
Googleの検索結果で上位表示されるほど、サイトの訪問者数が増え、コンバージョン率も高くなることは、すでにご存知でしょう。
2018年3月に、Googleは『モバイルファーストインデックス』の採用を発表しました。
『モバイルファーストインデックス』とは、簡単に説明すると、パソコン版のウェブページではなく、モバイル版のウェブページをインデックスや検索順位決定の基準にするという意味です。
ほとんどのユーザーがモバイル端末でインターネットを閲覧している今、モバイルフレンドリーなウェブサイトを提供することは、お客様の目線に立つこと。
ホテル・旅館のホスピタリティー精神にも、通じるものがありますよね。
Googleも、まだレスポンシブデザインを導入していない時代遅れのウェブサイトよりも、ユーザー目線に立った、レスポンシブ対応のウェブサイトを高く評価しているというわけです。

ホテルウェブサイトのターゲットはモバイルユーザー

では、ホテルのウェブサイトがレスポンシブデザインに対応していない場合、具体的に、マーケティングにはどのような影響があるのでしょうか?
Google社の調査によると、ユーザーの91%は、知りたいことや買いたい物があるときにスマートフォンで情報を探し、51%のユーザーは、スマートフォンで検索中に、新しい企業や商品と出会ったことがあると答えています。
あなたのホテル・旅館のウェブサイトが、レスポンシブデザインでない場合、見込み客からのインタラクションやエンゲージメントを獲得するチャンス、さらには、もっとも重要な直接予約のチャンスを逃すことになります。
また、以下のような興味深い統計にも注目してみましょう。

  • 46%のユーザーは、スマートフォン上でのウェブ閲覧がスムーズにいかなかった場合、再びそのウェブサイトで商品を購入することはないだろうと言っている(Google、2017年)
  • オンライン取引の40%以上が、モバイルで行われるようになった(Google、2017年)
  • 1年前に比べて、スマートフォンで何かを検索しているときに、そのまま商品の購入ができることを期待するユーザーが50%増加した(Google、2017年)

これらの統計からもわかるように、これからのウェブサイト制作は、モバイルユーザーをメインターゲットにするべきといえます。

ホテルマーケティングにおけるレスポンシブウェブデザインの役割

レスポンシブウェブデザインは、とくにホテル・旅館などの宿泊施設のマーケティングにおいて、大切な役割を担っています。
なぜなら、ホテルのウェブサイトは、お客様のあなたのホテルの第一印象を決めるからです。
カスタマー・エクスペリエンスは、お客様があなたのホテルや旅館に到着する、もっと以前から始まっています。
お客様があなたのホテルと、なんらかのインタラクションを持った瞬間、つまり、多くの場合はオンライン上で始まっているのです。
もし、ホテルのモバイルサイトが、表示速度が遅く、なかなかページが開けなかったり、知りたい情報をスムーズに調べられないサイトだった場合、ユーザーはそのホテルに対して、どのような印象を持つでしょうか?
宿泊予約や実際のホテルでのサービスも同様に、トップレベルを期待できないと考えるのは、自然なことですよね。
そのため、レスポンシブデザインを採用していないホテルのウェブサイトから、スマートフォンユーザーが宿泊予約をする確率は低くなってしまいます。

常に5つ星のサービスを提供する努力を

ホテルや旅館、民宿、ペンションなど、規模に関わらず、すべての宿泊施設は、つねに5つ星のサービスを提供する努力を怠ってはいけません。
宿泊予約はもちろん、ホテルに連絡をするといった基本的なことでも、お客様に手間をかけさせるというのでは、ホスピタリティーに欠けていると言わざるを得ませんよね?
これでは、あなたのホテルが、現代の旅行者のニーズに対して適切な配慮をしていない、というネガティブなイメージを与えてしまいます。
あなたのホテルのウェブサイト表示が小さすぎて、せっかくの見込み客が、スマートフォンの画面を指で一生懸命拡大している…
このような状況は、ぜひとも避けなければなりません。
なぜなら、2010年にはとっくに、レスポンシブデザインという言葉がつくられ、導入も始まっていたのですから!

OTAを利用するホテルの自社サイトによる集客戦略の効果

オンライン旅行代理店(OTA)に依存するホテルは、自社サイトを使った集客戦略は必要はないと考えていませんか?
ホスピタリティ業界は、残念ながら、楽天トラベルや一休.comといったオンライン旅行代理店OTAに集客を依存して、客室を埋めるものだという概念がありました。
しかし、多くのホテルが直接予約を増やすマーケティング施策に移行している今、この概念は間違いだといえるでしょう。
実際に、OTAに高い手数料を払い続けてきたホテルも、効果的なデジタルマーケティングをふまえて制作した、レスポンシブデザインのウェブサイトを活用することで、OTA手数料を支払うことなく、客室料の全額を得ることが可能なのです。
直接予約を促進するための広告費用は、OTA手数料より低く抑えられるので、結果として収益の増加が見込めます。
ウェブサイトにCRMを取り入れれば、簡単にダイレクトマーケティングを行うこともできます。

OTAサイトから直接予約への誘導

ここで、ホテル・旅館の経営者が見過ごしがちな、重要ポイントがひとつあります。
ユーザーは、OTAサイトで見つけたホテルの、自社サイトを検索する傾向があるという点です。
条件に合うホテルを見つけた際に、そのホテルの施設やサービスについて、より詳しく知りたいと思うのは当然ですよね。
つまり、あなたのホテルがOTA集客に依存していたとしても、自社サイトを制作しない言い訳にはならないのです。

約40%の収益を失うリスク

レスポンシブデザインのウェブサイトを導入しないことは、売上の足を引っ張ることにもつながります。
とくに危険なのが、ユーザーがOTAサイトと、あなたのホテルと同じような価格やサービスを提供する競合ホテルのレスポンシブウェブサイトを見比べている場合です。
競合ホテルが、ユーザー目線のすばらしい自社ウェブサイトを持っていて、自社のサービスを存分にアピールしていたらどうでしょう?
ユーザーが、そのホテルを見つけたOTAサイトではなく、自社ウェブサイトから直接予約をする十分な動機になることは言うまでもありません。
逆に、あなたのホテルのウェブサイトがモバイルフレンドリーでない場合、約40%の潜在的な収益を失うことになります。
それだけでなく、46%のユーザーがあなたのホテルのウェブサイトを離脱し、ほかのホテルを探しはじめてしまうでしょう。
このような状況を放置していてもいいのでしょうか?

ウェブサイトはモバイルフレンドリーであるべき
モバイルフレンドリーなwebサイトでゲストの関心を掴みましょう

ホテルのウェブサイトをレスポンシブ対応にする費用

少ない予算でも、ホテルのウェブサイトをレスポンシブデザインに変更し、リフレッシュすることはできます。
もちろん、どのようなウェブサイトを制作したいのか、また、ホテル・旅館の規模によって、実際にかかる費用は大きく異なってきます。
可能であれば、カスタムデザインをおすすめしますが、予算に合わせて、よりリーズナブルな選択肢も検討してみましょう。
また、プロに制作を依頼する場合は、小規模・独立系ホテルのマーケティングに精通している会社を選ぶのがポイントです。

あなたのホテルのウェブサイトはレスポンシブ対応?

ホテルマーケティングを成功させるためには、自社サイトがレスポンシブ対応かどうかは、重要なカギになります。
まずは、Googleのスピードツールを使って、タブレット端末やモバイル端末でのウェブサイトの表示状態を確認してみましょう。
評価指数により、

  1. 赤:0–49
  2. 黄色:50–89
  3. 緑:90–100

の3段階で、モバイルフレンドリー度がわかります。
もし、あなたのウェブサイトの評価指数が赤で表示されている場合は、いますぐ対策を検討することをおすすめします。
また、改善すべきエリアなども細かく分析されるので、既存のウェブサイトのパフォーマンスを向上させ、Googleの表示順位を上げるためのヒントとしても有益です。
モバイルフレンドリーで効果的な自社ウェブサイトは、OTA依存から抜け出すためには欠かせない最重要ツールともいえます。
見込み客をより惹きつけるホテルのウェブサイトを制作するために、「ホテルのウェブサイト制作のための8つのヒント」もあわせて、読んでみてくださいね。

まとめ

今回は、中小規模のホテルのマーケティングにおける、レスポンシブデザインのウェブサイトの重要性や役割についてお伝えしてきました。
自社サイトは、直接予約のチャンスを作るだけでなく、CRMを活用して見込み客に直接マーケティングをするために、なくてはならないものです。
そして、ほとんどのユーザーが、スマートフォンなどのモバイル端末を使って、あなたのウェブサイトを閲覧しているというこを忘れてはいけません。
自社サイトの重要ポイント

  1. レスポンシブウェブデザインを採用する
  2. 予約までの動線をシンプルにする
  3. モバイルサイトの表示速度をを高速化する

上記の3つのポイントをクリアした、モバイルフレンドリーなウェブサイトを作成することで、あなたのホテルの第一印象は格段によくなります。
また、宿泊予約までのすべての操作をスマートフォンで、ストレスなく完了できるため、コンバージョン率の向上も期待できるでしょう。

*この記事はUP Hotel Agencyの協力をもとにWASIMILが翻訳・編集を行ったものです。
オリジナル記事:”Responsive Web Design, the 3 words that can make or break the guest experience!

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